ゴキブリというこの世で最も嫌われている生き物について

部屋で何気なくくつろいでいる時、
帰宅後、ふと洗面所の電気を付けた時、
トイレに入った時、キッチンの戸棚を開けた時、アイツは何の前ぶれも無しに現れる。

そう、アイツの名前はゴキブリ。

正式名称は、昆虫綱ゴキブリ目 (Blattodea)
のうちシロアリ以外のものの総称。

知ってました?シロアリって系統的にゴキブリの仲間なんですって。
シロアリに関してはまた別の機会に綴るとして、今回の主役はゴキブリ。

これほどまでに、私達に嫌われている生き物も珍しいですよね?
アイツらはただ生きているだけなのに、生命体としての本能をまっとうしているだけなのに、我々人間からは、もの凄く嫌われる。

引っ越しの理由に「ゴキブリが出たから!」なんていう人もいるそうです。
優秀な科学者が日々研究し、よりコイツを退治するための薬品を開発しています。

ここまで人間に嫌われた生物は珍しく、
少々同情の余地すら感じます・・・

ごめんなさい。嘘です。

同情の余地など1ミリも持ち合わせていません。
この文章を書いている私も、ゴキブリが大嫌いです。
世の中に存在するのは構わん。だが、
私が死ぬまで私の視界に入らないで欲しい。

本当にそう思います。

この文章を執筆するに辺り、奴らの生態や特徴を再度調べていますが、もうこの時点で気持ちが悪いです。
今すぐ書くのを止めたいぐらいです。

どうにか、落ち着いて続きを綴りたいと思いますが、個人的悪感情を抑えきれない可能性がございます。
その点、どうかご考慮頂き、続きをお読みください。

 

ゴキブリの歴史 生命体としては極めて優秀

さて、この嫌われ者のゴキブリさん達ですが、
形状を全く変えず独自の進化を遂げている生き物らしいです。
生命体としては極めて優秀と言わざるを得ません。

ゴキブリは太古の昔より存在していて、
その歴史は・・・

数億年です。

もうこの時点で「参った!」という感じになるのですが、約3億4000万年前のゴキブリの化石が発見されたりもしているそうです。

さらに何がスゴイか?というと、ゴキブリはその約3億年前から、形状がほぼ変わっていない。という事。
恐竜と共存して尚、現代にもその子孫を残す生命体は、極めて稀な存在だそうです。

そんなスゴイ昆虫なのに、絶対的に嫌われる立場のゴキブリ。
何をそこまでこの世に執着しているのか?と問いたくなります。
(個人的悪感情です。)

ゴキブリが嫌われる理由

約3億4000万年間、その形状をほぼ変える事なく、今尚子孫を残し続ける、生き物として極めて優秀なゴキブリですが、なぜ?ここまで嫌われるのでしょうか?

ちょっと思いつくままに書きだしてみようと思います。

  • まず、第一に、見た目がグロテスク。

クワガタやカブトムシと大差ないのでは?なんて言う人もいますが、いやいやいや、あの形状は他の昆虫とは一線を画しています。

  • 動きが速い、急に飛ぶ

発見した時は、じっとこちらの様子を伺うスタイルを取りつつ、助走なして高速移動したり、助走なしで飛んだりする先の読めない動き。

  • 繁殖力の強さ

ゴキブリは基本的に群れで行動をします。
家の中で1匹発見したら、かなりの数がいると思え!なんて言いますが、糞の中に求愛フェロモンが入っているらしく、家の中に侵入し糞をする。
その糞のフェロモン物質を頼りに、他のゴキブリが吸い寄せられる。
そして、家に住みつき繁殖を繰り返す。
気付いた時には、我が家はゴキブリの住居になってしまっている。なんて事が起こるのです。

  • 半端ない生命力

ちょっと気持ちが悪い話になってしまうのですが・・・ゴキブリの生命力は凄く強く、どの程度の生命力があるか?というと、頭部を切断しても1週間程度生きるらしいです。

頭部が無くなったゴキブリが、胴体だけで動き回る姿・・・そんなモノを目にしてしまったら、屈強な男性でも悲鳴を上げてしまうかもしれません。

頭部の無くなったゴキブリはいずれ絶命しますが、その死因は餓死と言われています。
頭部が無くなった事によって、口からの栄養摂取が出来なくなり、いずれ息絶える。

言い方を変えれば、頭部がなくなっても体にエネルギーが蓄積されていて、そのエネルギーが枯渇するまでは、ゴキブリとしての使命をまっとうする。

悲鳴しか出てきません・・・

また、ゴキブリは死に際に卵を産み落として絶命する。と言われています。

「自分の無念を子孫に託す訳です。」

まさに、リアルなピッコロ大魔王です。
部屋中に殺虫剤(バルサン的なモノ)を散布し、ゴキブリ退治を終える。
暫くの期間はゴキブリを目にする事がなくなった。

でも、その死骸を早めに掃除しないと、ゴキブリの子供たちが、親の無念を晴らすべく、家の中を縦横無尽に駆け回る訳です。

  • 発見した時の絶望感と恐怖。

以前、裏手に林のあるアパートに住んでいた際には以下のような体験もしました。

夏場、仕事を終え帰宅、リビングの電気を付けたらキッチンに何かの気配・・・
一度に3匹を発見し「マジかぁ・・・」と絶望感たっぷりの独り言を放った事があります。

また、帰宅後にエアコンを付けた時の事。

ピ! ブィィィィィン
(エアコンが起動する音)

・・・カ!カタ!カタ!カタ!カタ!!
(けっこう大きな音で)

え!?何? ってエアコンを見ると大きなゴキブリが挟まって羽ばたいていました。
カタカタの音は羽がエアコンの羽に当たる音。
(エアコンの室外機からホースを伝ってエアコン内部に侵入してきたようです。)

悲鳴を上げたのは言うまでもありません。
まあ、これだけでも、私が個人的にゴキブリを嫌う理由としては充分ですね。(汗)

あなたにも、オリジナルのゴキブリが嫌いな理由があるでしょ?

ゴキブリが家の中に入ってくる目的とは?

基本、昆虫という生き物は、私達人間に会いたくない生き物のはずです。
人間に出逢ってしまうと、捕獲され小さな虫カゴに入れられ、食べたくもないキュウリやスイカを与えられます。
本当は林や山の中で、樹液や花の蜜などを吸って行きていたいはずの生き物です。

ですが、他の昆虫とゴキブリが大きく違う点は、我々の居住スペースに侵入し、許可なく、同居を求めてくるところです。

ゴキブリも人間を襲うような真似はしません。

そう、奴等の目的は「同居」なのです。

ただ私達と一緒に住みたい!という願望と共に、私達のリラックススペースに侵入し、実効支配を行い、そこで勝手に子孫繁栄を企んでいるのです。

まあ、絶対に許しませんが・・・

さて、真面目に続きを書きましょう。
ゴキブリの性質として、奴らは水場を好む性質があります。
また、ゴキブリは7℃以下では生きて行けない生き物らしいです。

私達人間の居住スペースはゴキブリにとって天国とも言えるでしょう。
キッチン、トイレ、洗面所、お風呂場、等々、水が潤沢にあり、室内温度が10℃以下になる事はまずあり得ません。
餌となる食べ物も潤沢に存在します。

私達の神聖なリラックススペースである住居は、ゴキブリにとって最も繁殖しやすい環境という事を覚えておく必要があるでしょう。
今、奴等に同居を求められていなくとも、現代ではどの家でもその危険性がある。という事を知っておいてください。

ウチは大丈夫!はゴキブリには通じない!

普段から綺麗にしているから大丈夫。
高層マンションに住んでいるから問題ない。

なんていう人も多いと思いますし、そう信じたい気持ちも充分に理解出来ますが、現代のゴキブリはそんなモノお構いなしで侵入してくる事がありますので、ご注意ください。

  • 通販のダンボールは要注意!すぐに捨てよう!

インターネットの発達によって、私達はいつでも買い物が出来る時代に生きています。
ネットで買い物をした時に、かなりの確率でダンボールが自宅に届きますよね?

そのダンボールに、ゴキブリの卵が付着していて、家の中で孵化をする。
なんて事も珍しい話ではありません。

  • 近隣から引っ越して来る事もある。

例えば、高層マンションに住んでいて、部屋もキレイにしていて、且つ、ダンボールの類などはすぐに捨てるように心掛ける。
それでも、ゴキブリの侵入がある場合もあります。
お隣さんや近隣住人の部屋で繁殖してしまったゴキブリが建物内部を伝って侵入してくる場合です。

お隣さんがベランダにゴミをや通販のダンボールを放置していた場合、そこが発生源となる事もあります。

  • 排水管を登ってくる屈強なアルピニスト

高層マンションの10階以上に住んでいても、排水管などを伝って登ってくる事もあるそうです。

  • レアなケースとして。

これは、私の実体験で非常にレアなパターンと言えると思いますが、住んでいたマンションの外壁工事が夏場に行われていました。

外壁なので、マンションの外側全体に足場が組まれています。
足場に張り巡らされた網を伝って、ゴキブリが侵入してくる。
なんていう事もあります。

食べ物と水と温かい場所があれば、ゴキブリはいつ何処からともなく、やってくる可能性があります。

残念ですが、これが現代に生きる私達とゴキブリとの距離感です。

ゴキブリが入って来ないようにするために!

とは言っても、ゴキブリの侵入は最大限防ぎたいですよね?なので、私達でやれる事はしっかりとやっておきましょう。

  • 部屋を清潔に保つ事。

これが本当に基本です。ゴミを放置しない、生ゴミ等を溜めない。

  • 食べ物や調味料など、餌になるモノを放置しない。

ジャガイモ、玉ねぎ、砂糖、油など、ゴキブリが餌として好むモノは極力放置しないようにしましょう。
冷蔵庫に入れておく。調味料などは密閉された容器で使用し、小瓶などは使用しない。

  • ダンボールは早めに処分する。

先述した卵の付着の可能性があると共に、実は紙類もゴキブリの餌になります。
奴等は基本、捕食が出来れば何でも栄養に変えてしまう生き物です。

  • クローゼットの中も整理しておく。

買ってきた洋服の箱や高級ブランドの靴の箱など、クローゼットの中に平積みになっていませんか?
夏場、クローゼットの中も湿気が溜まります。
ゴキブリは湿気を好みますので、そういうところにも注意が必要です。

  • 湿気の多い場所を作らない。

浴室やトイレは、基本的に24時間換気扇を回しておいても、電気代がそこまでかかりません。
変に節約を意識し過ぎるあまり、ゴキブリの温床になってしまい事もあります。

特に湿気の多い場所は、換気扇をつけるなど、湿気対策を行っておきましょう。

それでもゴキブリが入って来てしまったら。

やれる事は全部やっている。
清潔も心掛けているし、換気もしている。
ダンボールもすぐに捨てている。
にも関わらず、家の中でゴキブリを発見してしまった。

それはもう、運のレベルの話ですね。

運が悪かったと頭を切り替えて、即、駆除に矛先を変えましょう

駆除をする際のコツは、明日に回さない事です。出来る事を今すぐやりましょう。

「明日やろう!はバカ野郎。」
そんな言葉を思い出して頂ければ幸いです。

  • 侵入してきた個体を急いで駆除。

ゴキジェットなど、殺虫スプレーは常備しておいて損はありません。
雑誌でも新聞紙でも良いです。
発見した個体を出来る限り早い段階で駆除しましょう。

女性で独り暮らしの人などは、勇気がいる行為かもしれません。
本当に嫌かもしれませんが、それを放置して、後から大量発生する事を考えたら、その場で駆除が最適です。
勇気を出して戦ってください。

  • 掃除機は使用しない!

ゴキブリを掃除機で吸い込む!という駆除方法は極めて間違った選択です。
奴等の生命力は先述した通りです。
掃除機の中でも暫く生き続けますし、ホースを逆走して出てくる事もゴキブリにとっては簡単です。

また、掃除機の中で絶命をしたとしても、死に際に卵を産み落としている場合もあります。
その卵が時間を経て、掃除機の中で腑化する事を考えたら・・・だから掃除機で吸いこむのはやめましょう。

  • 熱湯や洗剤でも駆除できる。

殺虫スプレーがどうしても家に無い場合、熱湯や洗剤でも駆除が可能です。
私の経験では、カビハイターなど、カビ用洗剤で駆除に成功した事もあります。

  • 死骸は家の外へ

駆除に成功したら、死骸は家の外に持ち出しましょう。
可燃ごみと一緒にゴミ捨て場で良いと思います。
ゴミの日が昨日だった・・・なんて場合は、あまりお勧めはしませんが、しっかりとトイレットペーパーにくるんでトイレに流すのもありかと思います。

ですが、この際、くるみ過ぎてトイレを詰まらせてしまわないように注意してください。
トイレを詰まらせてしまっても、責任は取れませんのであくまで自己責任でお願いします。

実は、大きなゴキブリは通りすがりの可能性が高く、家の中で繁殖をしていない可能性が高いです。
1匹目の侵入者である事を願いながら、発見と同時に駆除を心掛けてください。

小さいタイプのゴキブリを見つけてしまった場合

残念ですが、非常に高確率で既に同居してしまっている可能性が高いです。

そういう場合は、巣ごと全滅を図る必要があります。
置き型タイプで巣ごとの駆除を目的とする殺虫剤や、ハウスクリーニング業者に依頼をして、早期解決を図りましょう。

最後に

ゴキブリはあなたも私も大嫌いで、出来れば出会いたくない生き物のはずです。

まずは、出逢わないように、住居スペースを清潔に保つ事。
その上で、不運にも遭遇してしまった場合は、とにかく冷静に出来る事を1つずつ処理する事を心掛けてください。

ゴキブリが出たから家に帰りたくない、会社近くのホテルで宿泊した・・・なんて話を聞いた事もありますが、あなたがお家に居ない間に、ゴキブリは確実に住居を実効支配してきます。

なので、後々に回さず、早めの駆除と対策を講じる事をお勧めします。